ゴミ屋敷という劣悪な環境で生活し続けることは、その住人自身の「健康」と「安全」に多大な悪影響を及ぼす深刻な問題です。精神的な苦痛だけでなく、身体的な病気のリスクも著しく高まり、快適な生活を送ることが困難になります。まず、最も直接的な健康被害は「呼吸器系の疾患」です。ゴミの山には、大量のホコリ、カビの胞子、ダニの死骸や糞が蓄積されており、それらを日常的に吸い込み続けることで、喘息、慢性気管支炎、アレルギー性鼻炎などの症状が悪化したり、新たに発症したりする可能性が高まります。特にカビは、アレルギー反応だけでなく、肺炎を引き起こす可能性もあり、命に関わる重篤な事態を招くこともあります。次に「皮膚病や外部寄生虫」の問題です。不衛生な環境で生活することで、皮膚に炎症を起こしたり、ダニやノミ、疥癬などの寄生虫が体に付着しやすくなります。これらの寄生虫は激しい痒みを引き起こし、身体を掻きむしることでさらに皮膚の状態が悪化するという悪循環を生み出します。さらに、ゴミ屋敷特有の強烈な悪臭は、常に嗅覚を刺激し、吐き気、頭痛、めまい、倦怠感といった「体調不良」を引き起こすことがあります。不快な臭いに囲まれていることは、精神的なストレスを増大させ、自律神経の乱れから不眠や睡眠障害に陥るリスクも高まります。睡眠不足は、免疫力の低下や集中力の欠如に繋がり、全身の健康状態を悪化させます。また、ゴミの山には腐敗した食品や排泄物があるため、「食中毒や感染症」のリスクも高まります。サルモネラ菌やO-157といった病原菌に感染する可能性があり、重症化すると命に関わる場合もあります。ゴミの山に隠された鋭利な物やガラス破片による「怪我」のリスクも常に存在し、傷口から感染症を引き起こすこともあります。通路が塞がれているため、緊急時に避難することも困難になり、火災や地震が発生した場合の安全が著しく脅かされます。このように、ゴミ屋敷での生活は、住人自身の心身の健康と安全を多方面から蝕む、極めて危険で深刻な問題点なのです。
住人自身の健康と安全を脅かす